【広汎性発達障害(PDD)】

  • 「対人関係が薄くて社会性の発達が悪い」
  • 「コミュニュケーションをとりにくい」
  • 「興味や活動が限られ、強いこだわりがある。反復的な行動(常同行動)が見られることがある」

この特徴が顕著である場合は「自閉症」
特徴はあるが症状がそれほど強くない、あるいは一部の症状は目立たない場合には「否定型自閉症」または「自閉傾向」と表現し、これらのうち7割~8割くらいが精神発達の遅れ(精神遅滞、知的障害)も併せ持つ。(程度はさまざま)

ことばや精神発達の遅れがない、対人関係以外では、ある程度の適応能力を持っているものを「アスペルガー症候群」と診断。

PDDの人は他の人と喜んだり、悲しんだり、感動したりといった感情を共用しにくく(共感性の乏しさ)他人がどう感じているかを察知することが難しいので場違いな発言や行動をとってしまうことがある。

場面や環境の変化,見通しがつかない事があると著しく不安になって気持ちが乱れて泣き出したり、ブツブツとひとりごとがはじまったりすることがある。

学校で運動会などの行事の練習があり、ふだんの時間割とは違う予定で、しかも、たびたび変更が繰り返されるために、情緒的に不安になることもある。

また、感覚や感性の特異さも併せ持っていて、特定の音や感触、臭い等に、とても敏感。

【注意欠陥・多動性障害(ADHD)】

ADHDとは、日常生活に著しく支障をきたすほど多動、注意集中困難、注意転導(気が散る)衝動性が目立つ人のことを言い、英語の頭文字を取ってADHDという。

これを診断される子どもは、しばしば興奮しやすく情緒不安定、ルールを理解しにくい、自己中心的な行動が多い、他の子の気持ちを理解することが苦手、また、反抗的すぎる、こだわりが目立つなどの特徴も持っている。

ADHDの人は、後のことを考えて今の振舞い方を決めるということが苦手。また反抗したい気持ちが人一倍強いので、ストレートに行動に出てしまう。

【精神遅滞(知的障害)】

話をする力やことばの理解、形を認識する力や状況を理解する力などの知的な能力が年齢に比して全般的に低いレベルにある場合を精神遅滞(知的障害)という。

先天的な病気とともに知的障がいになることもあれば、出産期のトラブルが発達の遅れにつながることもある。

また、生まれてからでも脳炎などの病気にかかったり、大きな事故やケガなどで脳がダメージを受けてしまい発達が遅れることもある。ほとんどの場合原因がわからない。

知的障がいの場合、まわりの状況がよく理解できずに勝手な行動をとったり、ことばで自分の気持ちをよく表せないために手を出したり乱暴な行動をとったりする。

また、皆とうまく話せなかったり(遊べない)集団生活に乗れないために情緒不安定になり、行動が乱れてしまうこともある。

【学習障害(LD)】

LDには、読み書きが困難な人や、計算が苦手なケースなどがある。知的レベルは標準以上なのに、特定の分野だけ極端に苦手なのが特徴だ。詳しい原因は不明だが、脳の何らかの機能障害と考えられている。

LDの教育は試行錯誤しているのが現状で、方法が確立されているわけではない。一般的な知能は普通と変わらず、そのせいでかえって「できるのに怠けているのではないか」と誤解されやすいのが現状。

これ以外にも、ダウン症や自閉症。また、はっきりとした診断がなく、周りから理解されずに集団生活がしにくいグレーゾーンと呼ばれ辛い症状に悩んでいる子どもたちも多くいるのが現状です。

また、本人も家族もこのような症状に気付けずにいて辛い集団生活を過ごさなければならない子どもたちがいるのも事実です。